今日の出来事を書きます。
本日9月22日。
わたしは地元で開催された、そこそこな規模のフェスに行っていた。
邦ロックの知識はそこそこなわたしでも分かるようなグループ名が連なっているタイムテーブルを眺めると、全く聞いたことのないグループが1組あった。
バンド名は『Hump Back』
大阪出身の女性3人、ボーカルの方の年齢は24歳だそう。
リハーサルの段階で彼女たちの演奏の熱はすごかった。
頭を振り乱し、飛び、叫ぶように歌い、楽器を弾き鳴らしていた。
感情的な演奏スタイルだなーと思った。
一曲目を歌い出した時、その歌のリズムに合わせて客席では手拍子が起こり、盛り上がりは上々だった。
その時衝撃的な出来事が起きた。
歌の途中にも関わらず、ボーカルの女性が
「手拍子いらないです」
って言った。
あまりの衝撃で言葉のニュアンスは覚えていない。
とにかく、会場の手拍子をやめさせた。
会場からは手拍子が一切なくなり、うっすらザワザワしていた。
本当にびっくりした。
正直「は?」と思った。
上からかもしれないけど、客的には「盛り上げてるのに!なんだその言い方は!」と少しだけもやっとした。
その曲の後、彼女は言った。
「突然出てきた小娘に手拍子やめろなんて言われて腹立ちますよね。ごめんなさい。別に手拍子してもらっても全然いいんです。だけど、周りの人がしてるからわたしも手拍子しなきゃって気持ちで手拍子してほしくないんです。わたしたちはここにロックをしにきた。ロックは拳だけで伝わります。(ニュアンス)」
少し粗めの雑な関西弁で、早口で、畳み掛けるような強い口調で。
ある一人の男と重なった。
この、頑なで、頑固で、熱くて、面倒臭くて、かっこいい、この感じが、懐かしく感じた。
彼女の熱さを目の当たりにし、シーンとした会場に響く止まらない彼女のロックへの感情論。
感情論と言ったら悪い言い方かもしれないけど、そんな言葉を使いたくなるくらい彼女の勢いは凄かった。
彼女はおもむろに、とにかく、「ロックは」「ロックが」と言っていた。
「アイドルグループやってます」とやたら主張していた一時期の彼とまた重ねてしまった。
そして最後に大声で叫んだ。
「みんなのロックをーーーー!!!ミセテクレーーーー!!!」
全身鳥肌がたった。
会場からは割れんばかりの拍手と歓声。
わたしは声も出なかった。時が止まった。
なに、この、状況は、となった。
完全に、彼女と渋谷すばるを重ねてしまった。
重ねてしまったというか、もはや、乗り移ったのでは?と思うほどだった。
こんな奇跡ってあるのかな。
もう二度と会えないかもしれないと思っていたすばるさんに、もう一度会えた気がして、勝手に重ねて、勝手に胸がギュッとなって、涙が出てしまった。
きっと、あの会場でそんなことを思い涙したのはわたしだけだと思う。
そんな今日は、渋谷すばるの誕生日だった。
そんなただの偶然にさえ、運命を感じずにはいられなかった。
わたしはこれからも、いろんな言葉や歌や人に、彼の影を探して悲しくなったり嬉しくなったり笑ったり涙したりするんだろうな。
それくらい大きな存在なんだなと改めて思った。
きっとこの先も、わたしの中でジャニーズアイドルとしてロックを歌い続けてきた渋谷すばるは生き続ける。
だから変わらずに今年も、お祝いさせてください。
誕生日、おめでとうございました。
すばるさんなりのロックを、これからも歌い続けてください。
たくさんの人の感動をかっさらって、心を動かして、虜にさせてください。
幸せになってください。
目一杯、幸せになってください。